公衆衛生学

3 健康と疾病に関する統計

1 人口静態統計

一時点の人口の状態をみたもの、国勢調査の結果をもとに、人口の状態を把握する。

  ※特に、年齢3区分(年少=0~14歳、生産年齢=15~64歳、老年=65歳以上)、ピラミッド(性別年齢別星形丙午は激減)は覚えておく。

国勢調査 5年ごとの10月1日午前0時現在の人口の状態について、総務省が日本全体を調査(全数調査または悉皆調査(しっかいちょうさ)という)する。
総人口 日本の総人口は、令和2年9月1日現在で約1億2,600万人であり、2050年には1億人を切る予想である。
世界人口は、2019年推計で約77億人である。第二次世界大戦後、人口爆発、世界人口では、第1位国は中国、第2位はインドである。
年齢3区分 年少人口=0~14歳人口、生産年齢人口=15~64歳人口、老年人口=65 歳以上人口
年少人口と老年人口は1998年に逆転した。それ以降、老年人口の増加が続いている。老年人口の割合は、2019年で28.4%である。 生産年齢人口の扶養負担を表す指標。
従属人口指数 生産年齢人口の扶養負担を表す指標。
従属人口指数
2019年は68.1、つまり1.5人で1人を支える計算になる。
少子高齢社会 年少人口が少なく、老年人口が多い社会のこと。高齢化の進み具合を老齢化スピードとして、老年人口が7%から14%の2倍になるのに要した年数を表す。日本は24年である。
人口ピラミッド 性別年齢階層別の人口構成を図示したものである。
日本の人口ピラミッドは、2回のベビーブームがあり、星形を示した。第1次ベピーブム(1947~1949生まれ)世代を団塊の世代という。1966年の丙午の年は出生率が激減し、人口ピラミッドに凹みが出現し、現在はつぼ型に移行しつつある。

2 人口動態統計

一定期間1年間)の人口の動きをみたもの、戸籍法にもとづいた市区町村への届け出をもとに、厚生労働省が集計・分析する。

出生率 人口1,000人に対する出生数で表す。出生率

日本は2019年で7.0と、減少傾向になっている。

合計特殊出生率 1549歳の女性の年齢別出生率の合計。1人の女性が一生に産む子どもの数の平均を表す。2.08未満だと人口は減少する。日本は2019年で1.36なので、少子化で人口が減少することが明らかである。
(粗)死亡率人口1,000人に対する死亡数で表す。(粗)死亡率

2019年は11.2で>出生率死亡率となる。

乳児死亡率 出生1,000件に対する出生1歳未満出生乳児死亡数で表す。乳児死亡数で表す。
乳児死亡率
公衆衛生の状態を知る指標となり、低いほど公衆衛生が良好である。日本は日本は2019年で1.9を示し、世界最低値国となり、公衆衛生が良好な国と評価される。
乳児 生後1年未満児
新生児 生後4週(28日)未満児
早期新生児 生後1週(日)未満児
死因構造 2019年の死因
1,2位が生活習慣病(死亡割合の約50%)
1935~1950年の死因第1位は結核感染症)、現在は、生活習慣病が死因の1,2位を占める。
平均寿命 0歳時の平均余命をいう。
0歳の子どもが平均して何歳まで生きるかを表したもの。2019年では男性81.41歳、女性87.45歳で男性が世界第3位で、女性が第2位の長寿である。
平均余命 すでにある年齢に達している人が、平均して何歳まで生きるかを表したもの。
健康寿命 健康で元気で活動できる期間をいう。WHOが発表した2016年の日本の平均寿命は男性72.1歳、女性74.8歳で、世界最高水準である。

3 その他の統計

 人口統計のほかに、以下の統計がある。特に食料自給率が何ベースで表されているが、日本は何%かを押さえておく。

患者調査 医療機関を利用した患者についての調査で、3年ごとに実施される。
受療率 ある時点で医療機関を受診した患者を、人口10万人当たりに換算して表したもの。
国民生活基礎調査3年ごとに行われる大規模調査では、健康・医療福祉・介護などについてもデータを収集する。
国民健康・栄養調査 国民の身体状況、生活慣習栄養摂取状況、食生活状況についての調査で、1年ごとに実施される。
朝食の欠食率は、男女とも20歳代が最も多い。
食料需給表 フードバランスシートとも呼ばれ、FAQのガイドラインに従って、農林水産省が作成している。
食糧自給率 カロリーベースで表されることが多い。日本は2019年で約38%である。
食糧自給率の低い品目は、小麦とうもろこし大豆砂糖などである。
食糧自給率の高い品目は、野菜乳・乳製品である。